TOP > オーケストラについて > 指揮者ヴァレリー・ゲルギエフ
© Decca Photo: Marco Borggreve
1953年、モスクワに生まれたヴァレリー・ゲルギエフは、レニングラード音楽院で指揮法を学び、1977年カラヤン国際指揮者コンクールで優勝。ユーリ・テミルカーノフのアシスタントを経て、1988年に音楽監督に就任したキーロフ・オペラ(マリインスキー劇場)を、世界に名だたるオペラ・ハウスへと変貌させた手腕が高く評価されている。
ショルティと同様、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、ロンドン交響楽団、ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団、メトロポリタン歌劇場など世界の名だたるオーケストラやオペラ・ハウスで指揮をしているほか、バルト海音楽祭、ロッテルダム・ゲルギエフ・フェスティバル、白夜祭など数々の国際音楽祭を創設し、音楽監督を務めている。ゲルギエフもまたショルティ同様、音楽には人類を一体化させる力があるという強い信念を持ち、平和を実現することへの溢れんばかりの情熱を持っている。
1997年にショルティが急逝し、バーデン=バーデンでの第2回演奏会開催が危ぶまれたとき、最も相応しい後任として圧倒的な支持を受け、WOPの指揮者に就任したのがヴァレリー・ゲルギエフである。要請を受けたゲルギエフは、WOPの理念に魅了され、すでに決まっていた別の予定を延期して、ショルティが計画していた演奏会のプログラムを指揮した。